Lee Hyosim 様 / 韓国語講師
今回は、Lee Hyosim先生にお話をお伺いします。よろしくお願いします。
お久しぶりです。よろしくお願いします。
わたしは趣味で韓国語を習っているんですが、Lee Hyosim先生は、その学校の元校長先生でいらっしゃった方です。今までのご経歴を簡単に、ご説明いただいてもいいですか?
はい。わたしは元々、ソウルで歴史の先生をしていました。
でも、日本に留学に来まして…。名古屋大学の文学部で日本史について勉強していました。その時に、いまの夫と出会ったんですね。
それで結婚して、そのままずっと、日本にいるんです。
そして、2007年に名古屋韓国学校に、非常勤講師として入って、2009年に教頭、2010年から2021まで
校長をやらせていただきました。今は、大学などで韓国語の授業を担当させていただいています。
なるほど。わたしも、大学や専門学校で教える仕事をしていますが、いかがですか?なにか、感じる課題などはありますか?
そうですね。わたしが教えている学校の生徒さんたちは、みなさん、とてもまじめです。
しかし、韓国と比べるとのんびりしている気がしますね。
韓国は、ほんとうに競争社会ですから…。
韓国の競争が激しすぎるのも問題ですが、日本のこののんびりとした刺激が少ない雰囲気も問題に感じます。
たしかに…。学生さん、すべてがそうだとは言いませんが、危機意識が少ない子が多い気はしますね。
はい。日本は、平和で生活にも問題がないと思っているかもしれませんが、日本国内でも問題は多いし、世界に目を向ければ、いろいろと考えなければならないことが多いことに気づくはずです。気づいてほしいと思います。
そして、自分の尺度でなく、知識人として世界を見る意識を持ってほしいと考えています。
おっしゃるとおりですね。若い世代こそ、視座を高め、視野を広げ、多角的な視線で世界を見て欲しいですね。では、そんな先生が、授業で大切にされていることって何ですか?
わたしは、ことばと文化を教えていますが、わたしの考えや生き方も伝える授業をしたいと考えています。
「温室の中では生きていけない。荒野を楽しく生きていこう。みんなと一緒も大切だけれど、独りの時間も大切。」
こんなことを共有したいんです。
素敵ですね…。でも、伝わりますか?今の学生たちに…。
これを、このまま伝えても伝わりませんよね。誰にも伝わらないってことはないかもしれないけど。
わたしは、教える内容や私の考えを一方的に伝えるのではなく、学生のみなさんにも、話して欲しいと思っています。
そうすると、なるほど。そんな考えもあるんだ!って、目から鱗が落ちる時もあります。
思わず、20代になった気持ちで聴くこともあります。
そんな中で、私の話も聴いてもらう。このお互いの話を聴くことが大切で、
今後の人生にも活かしてもらえる時間になるんじゃなかなと思っています。
いいですね!本当にそうですよね。では、今後の展開についてお話しいただけますか?
今後の展開…というか希望…というか。
これからは、仕事ばかりではなく自分の時間も大切にしていきたいです。
わたしは、書くことが好きなので…。そういった時間をもっと増やせたらと思うんです。
そういえば、本を出版されましたよね?
ええ(笑)
「八・百・屋の町を歩こう」
ってタイトルです。
韓国ソウルから誰も知らない町「名古屋」にひっそりやってきたアルコさん。 教師として燃え尽き症候群となり、学校を退職する。 これからは自分に甘く、わがままに、好きなことをしようと決心した。 はじめたことは 「朝、近所を歩く」。 そこから思わぬ幸せがついてきた。って内容ですね。Amazonでも、買うことができますか?
もちろん。良かったら一度、読んでみてください。
では最後に、マラニカへの期待をお聞かせいただけますか。
そうですね。私は、若い世代が「言う場」が必要だと思っています。
そんな場を一緒に作ることができたら、嬉しいです。